

ある日、マガチヨは相談役たる森の父祖の悪逆を知り、単身暗殺を決行。評判を地に落とす。
アズヴォルトに収監されたマガチヨは、息子に首を獲らせ跡目を譲るべく脱獄を図る。

母より教わった仁義、それを守るために母を射貫く筋を飲み、息子は道理の矢を番える。
エルフ
発芽の組員
(進化前)子供の頃。周りに威張り散らす根無の俺を叱ってくれた。
「威を笠に着ず、皆を守る傘に。仁義と尊敬、ですよ」
あんたみたいな人を大切にすりゃあいいんだよな、御袋。
――第四階層執行者の検閲記憶、1 エルフ
発芽の組員
(進化後)抗争で親父が死に、緑傘会が揺らいだ――その夜のこと。
「大丈夫ですよ、ヒエン。母様が、傘になりますからね」
俺を抱き締める御袋は、揺らがぬ根を張る大樹のようで。
――第四階層執行者の検閲記憶、2 エルフ
根差の刺客
(進化前)マガチヨ姐御の新・緑傘会。威勢は、以前に増して鮮烈。
「一丁かましてしんぜましょうや。代替わりの御挨拶を」
淑やかだったあの御袋が、親父を接ぎ木されたみたいに。
――第四階層執行者の検閲記憶、3 エルフ
根差の刺客
(進化後)他人への敬いを忘れず、花を育てるのが好きな人だった。
「外道共。緑傘会にマガチヨありと、煙嗅ぐ度思い出せ」
剪定に、御袋は熟れていく……俺へ、背中を示している。
――第四階層執行者の検閲記憶、4 エルフ
緑傘会の二枚看板
「雁首揃えた仁義知らずよ、枯れてぇ奴からおいでませ」
「遠慮無く煙に巻いてくれ。矢風で散らさず、点を貫く」
「吹くようになったな、失敗でベソかいてた小僧がよ?」
「もう泣かない為に技を磨いた。育ちを見せるさ、会長」 エルフ
枝葉の舎弟頭
(進化前)会長乱心。森に走った騒然は、親父が死んだ日よりも尚。
「皆様。緑傘会相談役語り古木、枯れさせて頂きやした」
問いに無言。去り往く姿。為すべきを為せと、背で語り。
――第四階層執行者の検閲記憶、5 エルフ
枝葉の舎弟頭
(進化後)御袋の下克上は、悪しき因習を刈りこむ剪定へ繋がった。
森外侵略計画の中止に、依存種子輸出の禁止……残るは。
不可避の筋、尊属殺しのケジメを以て緑傘会は新生する。
――第四階層執行者の検閲記憶、6 エルフ
緋岸橙酔
昔初めて組んだ時、矢風で御袋の煙を散らすヘマをした。
俺のしくじりで怪我まで負ったのに、本人は大笑いして。
「親父殿を思い出す爽快な弓だ。こりゃ次代の会長だな」
――今日の今日まで。気遣いだと思っていたんだ、俺は。 エルフ
煙管の咎人・マガチヨ
(進化前)長く、長く生きる程、樹は己にさえ害な忌み枝を伸ばす。
そいつを剪定したくとも、樹自身には手出しができねえ。
即ち。此処にいるのは、最早、傘下をおん出た外道にて。
我、悪因悪果の野辺煙――徒花咲かせな、緋岸橙酔。 エルフ
煙管の咎人・マガチヨ
(進化後)義の有無なんぞ、問うは野暮。道理違えた、それのみ真。
この大悪党にケジメつけるは、不孝に非ず、正しく仁義。
さあ、さあ、さあ――素っ首土産に跡目を継げや、若頭。
……大きく立派に育ったこと。母様に見せてね、ヒエン。 エルフ
香風の変貌・ヒエン
(進化前)お控えなすって。手前、生国は万年木立の不可思議樹海。
緑の傘の露を産湯に、侠気を土に育ちましたる木偶の坊。
風読み矢撃ちを専らに、人呼んで【魁矢風】と発します。
これより姐さん、射貫きます故――宜しくお頼申します。 エルフ
香風の変貌・ヒエン
(進化後)道に外れた渡世にこそ、道理が無くちゃあ立ち行かぬ。
この筋を誤魔化さねえのが、手前に教わった俺の仁義だ。
……地獄で待っててくれ。俺も着いたら肩揉むよ、御袋。
罪の叢雲、罰に風――花実を散らせ、散散四葩。
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監獄の支配者の
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